2010年5月18日火曜日

世田谷の住宅 地下

前回5月11日からの続きです。

地下の床を施工したあとに今度は地下室の外壁となる部分と一階の床部分になる箇所を施工していきます。地下の用途やコストなどから1階の床部分となるところは木で施工することもあるのですが、今回は地下がプライベートスタジオになることもあり防音対策としてコンクリートで床組をしていきます。





写真は鉄筋組の写真です。
前回と同様に鉄筋の材種・径・本数・配筋間隔等をチェックしていきます。特に梁(はり)の端部や各角部分は鉄筋が密集したりして施工が難しい箇所です。あまりに密集するとコンクリートが綺麗に回らなくなるので念入りにチェックします。
また、「かぶり」と呼ばれる型枠から鉄筋までの距離も確認していきます。このかぶりが不足していると、鉄筋コンクリートの耐久性が悪くなりますので念入りにチェックです。

1階から上は木造になるので緊結用のアンカー(ホールダウン金物と呼ばれます)もこの時にセットしていきます。同時にチェックしていきます。



また梁には地下部分の換気用ダクトを通すための貫通穴があります。構造上のウイークポイントにならないように補強筋をチェックします。


前回のレポートを読まれた方から防水層って何ですか?という質問がありました。
地下に施す防水層は文字通り水を防ぐものです。地盤に含まれる水や、雨が降って浸透する雨水がコンクリートの打ち継ぎ・万が一のヒビ割れなどから室内への浸入することを防ぎます。この住宅の周辺は地下水位はそんなに高くないのですが地下というものは実はプールに浮かんでいる船みたいなものです。

建物を設計する際には臆病なくらいに防御策を検討して設計していくのですが、コスト・工期・敷地環境などから適切と思われる工法を選択していくのです。

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