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2011年1月26日水曜日

お宅訪問

先日昨年竣工した世田谷の住宅に居住後の写真を撮らせて頂くため訪問。
家具やブラインドが入ると一層雰囲気がよくなっています。

外観

あえて横桟を入れなかった一階手すり。
来客時のコートハンガーなど何かと活躍しています。
地下への階段横には施主のリリースしたCDが並ぶ。
かっこいい。

リビングからダイニング

リビング

ルーフバルコニーへ

地下のレコーディングブース
吸音工事は時期をみて施工開始です。

撮り終えた後はコーヒーとケーキを頂きました。
美味したったです!。



写真撮影のために電気をつけていますが、2階リビングの採光を意識した作りなので日中はほとんど電気いりません。
旗竿地なので外構を作りこめばアプローチがなかなかよさそうな雰囲気になりますが、ゆるりと計画中。植え込みもあるので時期のいい時に施工です。
快適に気持よく過ごしています。という言葉を頂いたのは何よりの励み。

いづれ居住後の写真もHPに掲載予定です。
しばしおまちを。。

2010年9月28日火曜日

写真撮影

今日は世田谷の住宅の写真撮影。
友人のフォトグラファー西村さんに頼んで撮影です。




あいにくの天候でしたが、プロの腕でなんとかしてくれるみたい。
何度か写真を見せて頂いた事があるのですが、プロの目線はすごい。
何回も現場に足を運んでるのですが、普段気がつかない目線で撮ってくれるのでやはりプロは違う!

まだ手直し工事が残っているのと、外構がある程度出来てから外観の写真を撮りますが、旗竿地なので写真を撮るのが難しそうですがなんとか頑張ってもらいます。

ホームページUPまでおそらく時間かかるのでちらっと内観を。




コストパフォーマンスの高い、いい家が建ちました。
ローコストで広く感じる気持ちのいい家にするために、ほぼ既製品の物を使い、空間構成(大断面の梁や鉄骨階段)にコストの比重をかけています。
天気のいい日は採光が素晴らしい演出をしてくれます。

これもお世話になった方々と、建設会社の栄伸建設さん、ダイキンエアテクノさん、他様々な方々のお時間と知恵を頂いたからだと思っております。
この場をお借りして感謝申し上げます。

あとはお施主様が如何に使いこなして頂けるかです。
僕としては、別に壁に穴をあけて頂いても、どんな絵画を飾って頂いても、いいと思っています。自分のスタイルで楽しく過ごす事が住宅の大前提です。
人が生き生きと過ごせて初めていい建築と言えます。
建築、特に住宅設計に出来る事ははあくまで人が楽しく過ごせるきっかけを創る事にすぎません。
楽しく過ごせるように望みます。

2010年9月1日水曜日

世田谷の住宅 塗装

監理とは別物ですが、今日は施主さんとちょっと変わった塗装屋さんに行ってきました。

というのも地下スタジオの一部壁にアクセントで部屋色を変えるという趣旨から、変えるならちょっとオッ!と思える壁にしたいとので特殊塗装屋さんのショールームに塗料を買いに行こうとなった訳です。

一路川崎へ。


ショールームに行くと様々な変わった塗料で塗られた壁があります。


左官ですか?と思える壁や塗料とは他の素材を混ぜて作った塗装壁など魅力的な壁がいっぱいです!

下は塗装で施したチョークで書ける壁のようです。


普段コストがシビアな建築では使う事が少ない変わった壁。
ワンポイントで使ってみるのも一つの手です。

日本では壁にビニールクロスという事が一般的です。
ところが世界的にはビニールクロスの壁は少なく日本的なハイテク壁なのですが、塗装だからこそ出せる魅力的な壁というのもあるのです。
そういやスパーダーマンの映画でも壁を塗り直すから早く帰ってこい。という台詞がありました。海外では塗装によって自ら壁色を変えて模様替えもよくやります。ビニールクロスではそうはいきません。

塗装壁は自ら出来る数少ない工事です。ローコストにするために自ら塗装をし、家との対話を楽しみ、愛着を湧かせるも一つの手です。

2010年8月24日火曜日

世田谷の住宅 外壁

更新遅れ気味ですいません。

さて、世田谷の住宅の外壁編。
外壁はガルバリウム鋼板の外壁です。ガルバリウム鋼板は住宅を建てた人は聞いた事あるかもしれません。アルミ亜鉛合金メッキ鋼鈑というのが正式名称で、一昔前のトタンが亜鉛メッキ鋼板。つまりアルミが加わった事により、大幅に耐久性がUPしたので使いやすくなりました。

また、ガルバリウム鋼板は昨年から各メーカーが標準仕様で遮熱塗装としたために、またまた使いやすくなりました。


という訳で一文字葺きという伝統的な工法で外壁を仕上げています。

監理上重要になってくるのは端部やコーナーのおさめ方、釘打ち部の確認、サッシとの取合い、雨仕舞(雨水が建物に入らないようにすること)です。

この一文字葺きは一般的には銅板で施行することが普及していましたが、現在ではガルバリウム鋼板やチタン鋼板でも施工する事が増えてきた工法です。手作業なので人件費が高い工法です。

安価にするために工場で人工的に作られた簡単に出来るフェイクの一文字葺きも多いですが、端部のおさまりがカッコ悪いんで悩んでいましたが、施工会社の人脈と努力で手作業の一文字葺きとなりました。ローコスト住宅なのにアリガタヤです。

施工する板金屋さんは創業98年の老舗のようですが、板金屋曰く「使いやすい道具や簡単に張れる鋼板の登場で、それしか知らない若手だけでは出来ない。手作業の一文字葺きは若手に年配の職人の指導が出来る機会なんでこういう工事したいんですよ。一文字葺きの工事はまだまだ少なくて・・・」やはり好き者。アリガタヤ。。

こちらも教えてもらう事も多く、実に板金屋さんと3回も打ち合わせての施工としています。

一方内装は、塗装工事が進んでいます。
現状はこんな感じです。


9月末には完成予定です。施主のご好意によりオープンハウスをする予定にしています。
ブログ上でお知らせしますので、ご興味のある方はぜひチェックお願いします。

2010年8月9日月曜日

世田谷の住宅 施工図

身辺が何かと忙しくなってきたためブログ更新が遅れてしまいました。

今日は施工図のチェック。この施工図のチェックも工事監理業務の一つです。

施工図とは設計図をもとに実際に物の制作や施工をするために、各部分を取り上げて詳細に書かれた図面です。

この世田谷の住宅でいえば、鉄筋コンクリートの部分だけの図面、木の構造体だけの図面、制作建具の詳細図面、鉄骨階段の図面、電気系統の図面、給排水系統の図面、などなどです。

この施工図のチェック、実は建物の性能とデザインを大きく左右します。


施工図として作成されない部分で、デザイン的に重要な所の納まりは、職人さんの理解が円滑に行くように詳細のイラスト等を描いて現場監督や職人さんと検討する事もあります。


カッコイイ建物と思える建物はこの施工図のチェックや詳細検討にも、ものすごく時間をかけているといっても過言ではないかもしれません。

言い方は悪いですが、施工者任せにしていると、作りやすい方向にいってしまうので、大味な納まりやデザインになりがちです。


”デザインはディテール(詳細)に宿る”という言葉もあります。

施工図のチェックは最終の設計として捉え、建物の性能やデザイン上重要なことです。

2010年7月17日土曜日

世田谷の住宅 設備

世田谷の住宅、設備に関する監理。

設備とは電気設備、給排水設備、空調換気設備に大別されます。

いずれもビル物などの規模が中くらいから大きな建物については、電気屋さんや給排水屋さんが設計図を元に施工図というものを作成して設計者の承認を得て工事にとりかかります。

しかし一般的に住宅規模では施工図が造られることはありませんが、このたびの現場では天井裏や床下の余裕のある空間が少ないため、配管や配線スペースを事前検討するために施工図を作成して事前検討を繰り返しての工事としています。
また、施工図を作成して残すということは数年後の設備機器の追加などを容易に出来るメリットもあります。

というのも鉄筋コンクリートや鉄骨造と違い、木造は柱や梁に簡単に穴が開けられます。構造的な欠陥が出ないように、事前に配管や配線ルートと穴を空けていいとこ悪いとこ、天井裏の確保のための天井高の微妙な調整などを検討、マスの位置の検討などをします。







設備は工事自体は短いものの、工事最初の配管配線から最後の器具の設置まで、全体工程から見ると長く長期的なものであり、床や壁などを隠蔽した後の不具合は原因発見にかかる時間と手直しに多大な時間を要します。
変なとこに穴を空けていないか、排水管の勾配はしっかりとられているか、詰まりやすい構造になっていないかなどを確認していきます。
工事進捗に合わせ、随時監理する必要があります。

2010年7月7日水曜日

世田谷の住宅 内装

世田谷の住宅、内装を決定するための打ち合わせです。

建物を建てる際の内装を決定する段階は2段回あります。

設計時と施工途中の2回です。

設計時には「ここはタイル、ここは石膏ボードで塗装」等の内装材の材料決定とグレードの決定をして、施工中に色などを決定していきます。

住宅の場合は、設計時に明確に品名などを指定することが一般的ですが、この世田谷の住宅はローコストにするために、ものによって、あえてグレードを決定せずに工事業者に見積りをしてもらっています。

工務店の得意とする価格で提供できる範囲のもので選びます。
そうすることで全体の空間構成とデザインは維持しながらも全体的なコストを下げることに寄与します。

床は無垢のチークで!と行きたいところですが合板です。

風呂場のデザインタイル。これモザイクにみえるけど一枚タイルで安いんです。

キッチン周りの提案です。


話は脱線しますが、世田谷の住宅ではローコストにするための知恵の幾つかとして、

・相見積もり(これは当然ですが・・)
・構造材を見せない(綺麗に見せるための手間削減)
・絶対数量の見直し。
・既製品を駆使する。
・設備や材料に設計時からこだわるのではなく、工務店さんが安く提供できるもので判断する。
・一部分離発注→専門業者への直接発注をする。(このたびは地下スタジオがあるので、空調換気工事の金額が大きく分離発注することで安く出来た。)

などが挙げられます。

コストを安くしながら美しいものを創る、ということは検討などのお金には換算できづらい時間が多く必要ですが、建築好き者が集まっている建築業界。安かろう悪かろうにならないように知恵を出し合い、施主・設計者・施工者のコミュニケーションを大事にして前進します。

建築は安く出来た!といえど大金。慎重に検討と後々のメンテナンスや問題発生時なども考慮して考えなければいけません。

ローコストでつくるということは、よほどの手間と知恵が必要なのです。
材料に目が行きがちですが、空間構成とバランスが大切。
良い材料を使っても空間に面白みがなければ残念なものになってしまいます。

2010年7月1日木曜日

世田谷の住宅 断熱材

世田谷の住宅、断熱材の工事に入ります。


ここでは断熱材の種類や厚さ、性能が設計図と整合されているかの確認をします。
今回は一般的なグラスウールを使用しています。日本の世で建物で一番使われている断熱材です。

家づくりのサイトではグラスウールに対する性能に過剰なほど賛否両論ですが、コストと性能を考えれば非常に優れたパフォーマンスを持っていると思っています。

後日の施工状況が下の写真。


断熱材の表面に見えるフィルムは水蒸気を入れないための防湿フィルム。
壁内結露を抑えるためのものです。

壁内結露を起こすと断熱性能が落ちる、カビ等が発生する確率が高くなるので慎重な施工が求められます。施工状況なども慎重に確認していきます。



上の写真は1階の様子。まだ途中です。
写真左に写っている白い物体は一階の床の裏に貼られている断熱材です。

そして一階の階段前からのショット。
コンパクトながらも広い空間を感じれるようになっています。




話変わって旗竿地のこの敷地。旗竿地って何ですか?との問に下記の図です。


旗と竿のような敷地だから旗竿地。
旗竿地で4方を建物に囲まれている場合、土地が十分に広ければ問題ないのですが、広さに余裕がなく敷地一杯に建物を建てる必要がある時は、トップライトと吹き抜けを利用して採光を入れる工夫などをする必要があります。


2010年6月24日木曜日

世田谷の住宅 地下の様子

地下室と一階のコンクリート床を支えていた仮設の柱がコンクリート打ちから4週間たって取れました。


やはり地下、かなり涼しいです。
プライベートスタジオになる場所です。

消音のために限られてたコストで出来る対策を設計上で考えています。
スタジオから出る音に対する遮音、外部からスタジオに入る音の遮音等の空気伝播音、建物本体に伝わる個体伝播音などに対応します。

空気伝播音の対策としては換気系統に対する対策をします。
対策のひとつにマフラーを使用しています。車についているサイレンサーと同じ構造です。


また音をダクト(空気の通り道)に当てて遮音していく事もひとつの対策。
ダクトをこれでもか!という位、うねうねさせて遮音ボックスを付けて遮音させることができれば一番いいのですがなにせコストがものすごい上がってしまいます。
ローコストがひとつのテーマになっているこの住宅では結構厳しい。
後でも出来る遮音対策を提案して、現場でなるべくダクトを蛇行して取り付けるようにしてもらいます。


地下の階段の部分には狙い通りトップライトと2階の窓から吹き抜けを通じ、光が入っています。

いい感じです。

実際には壁が立ちますが、昼か夜か分からないと辛いので防音の窓を2箇所設けており、音楽作りにスタジオにこもる施主の精神的負担の軽減を考えています。


世田谷の住宅 壁

世田谷の住宅の続き。

建方が終わり、壁を張っていきます。ちなみに”貼る”ではなく”張る”といいます。
この壁は構造的に重要な意味を持っています。

大昔の家は大黒柱のある家といって家の中心に大きな柱をでん!と据えて建てる家が多かったし、大黒柱という単語はみなさん知る通り。
しかし現代の一般的住宅の在来工法には大黒柱は存在しません。理由は大きな木を安価で入手することが難しくなったことと、地震に抵抗する基準が上がってきたという理由でしょうか。

地震や台風に対しては壁とか筋交いと呼ばれる斜めの材、そして前回のレポートに記載した金物と呼ばれる木材と木材を接合するものによって抵抗をしています。




よく柱が太くて安心とか細くて不安とか言う事を聞きますが、構造的にはほとんど関係ありません。この壁と筋交いが重要になるのです。

柱の太さと細さであえて関係があるといえば、シロアリ被害に対して太い方がシロアリが食べきれないんじゃないかという点だけです。
しかし、そもそもシロアリが木材に到達できないように地面から木材の土台高さを高くすることで基本的に設計上配慮します。

この重要な壁、構造用合板と呼ばれるものを窓以外の部分で使用します。
工事監理上では構造用合板の種類の確認ときちんと柱と梁に取り付けてあるか、釘の間隔を確認していきます。せっかくの抵抗する壁も釘の間隔が不適切であれば、当然有効に働きません。経験上では結構この釘打ち間隔の不適が多いのです。

2010年6月10日木曜日

世田谷の住宅 建方2

建方の続き。
建方の途中は構造的に不安定な状態です。仮設の筋交い(斜め材)を入れて建方途中の地震等に注意します。建方は日曜日を挟んで完了したのですが、実際に震度3の地震がおきました。

監理項目として金物の検査を行います。


現在の建築基準法では木造の場合、地震や台風等の力がかかった時に柱が土台や梁から抜けるのを防ぐためにをホールダウン金物(引き寄せ金物とも言う)をつけることがほぼ必須となっています。金物に頼らない家というのは魅力的なのですが、現代では構造的・法的・コストなどから金物を使って建てることが一般的になっています。

金物が設計図通りの位置に決まった耐力のものがつけられているかを確認していきます。


屋根は構造用合板24ミリを使用して固め、地震や台風時に受ける力を柱に伝えます。
合板の釘打ち間隔が大事なので間隔も確認をしていきます。


この住宅は4面が住宅に囲まれる東京らしい敷地。リビングは空を捕まえ採光を得るため2階に。1階へはトップライトで階段吹き抜けを介して採光を落とす計画としています。第一種高度地区なので高さは十分に取れないので、天井高をとるために無理やり1階リビング・傾斜屋根の寝室となりがちですが、明るいリビングの精神的な気持ちよさを選択し、リビングに家族が集まるように設計上で誘導しています。階段吹き抜けを使って空間を曖昧につなげながら光を変化させていくことで魅力のある積層を構成し、地下−1階−2階と徐々に空間の明るさからくる広さの感覚をコントロールするのです。


階段がなかなか素敵です。
ちなみに地下は下の写真の状態。コンクリート打ちから4週間後にこのサポート柱を撤去します。




棟上が終わり職人さん一休みです。



2010年6月9日水曜日

世田谷の住宅 建方1

世田谷の住宅、いよいよ建方です。

旗竿地ということもあって建方には重機が使えない想定がありましたが、お隣さんのご好意で敷地を使わせて頂くことができ、重機を使っての建方です。


建方1ヶ月前程から、プレカット工場から提出される図面をチェックしています。設計図通りの意図となっているか、この度は何かと構造が複雑なので5回の図面チェックバックを繰り返しています。


柱は杉、梁は米松、構造上重要な梁は品質にバラつきが無いように集成材、土台はヒノキとコストを抑えるとしてもそれなりにいい木を使用しています。
コストを抑えるために木のカットを工場で行い、現場では組立を行うプレカット方式です

土台はヒノキの上にさらに防腐処理をしています。


ブツブツに見えるのは防腐剤を注入した跡です。土台下に見える黒いパッキンは通気パッキンと言って通気するための穴があいています。土台下から入る空気が1階床下の床下換気の役目を果たし、土台が腐るのを防ぎます。

この住宅は2階の床をネダレス工法にしています。


現在増えつつあるネダレス工法。ネダレス工法とは梁の上に直接合板を張り付けて強度を確保し、地震時の力を柱に伝えます。
通常は根太を梁の上に303ミリ間隔で設置してからフローリングの下地、フローリングと施工するのですが、この根太を省略するのです。ネダレス=根太レス。

ネダレス工法の利点はコストが安い事と根太分の高さを省略できることです。

第一種高度斜線制限のあるこの土地は建てられる高さの制限が最も厳しいので数センチでも内部空間を確保したいためのネダレス工法採用です。

階段は鉄骨。しかも90度の周り階段なので建方に合わせて階段を設置しました。
後での設置は現場溶接やらで精度を出すのが大変なのです。

2010年5月28日金曜日

世田谷の住宅 コンクリート

配筋検査で指摘した是正項目を確認し、さていよいよコンクリート打設です。
現場が最も緊張する一日。やり直しが原則効きませんので慎重に実行します。

数日前にコンクリートの配合計画をコンクリートプラントから提出してもらい、設計図に記載通りの配合で計画しているかをチェックしておきます。
先日の配筋検査やコンクリートの打設については日本建築学会のJASS5、国交省の公共工事監理指針を基準に監理していきます。


現場では受け入れのためにコンクリート配合計画の通りであるかの確認をします。



現場では空気量、塩分、スランプ等のコンクリートの性能に問題が無いかを確認します。
ここで問題があれば打設中止などを指示しますが、無事OK。

コンクリートは4週間程で狙った強度が発現します。
写真左にある丸い筒のようなものにコンクリートを同時に詰め、コンクリート打設後、1週目、4週目に強度圧縮試験を行い狙った発現強度が出ているかを確かめます。これをテストピースといいます。
もし強度が出ていなければ取り壊して再工事・・・なんてならないように設計上ではコンクリートの強度は余裕をもって設定しています。


型枠内は綺麗に清掃して、最下部からゴミなどが取り除ける用に穴をあけています。その穴を塞ぎいよいよコンクリート打設。コンクリートミキサー車5台分を間隔無く打設していきます。



コンクリートは水、セメント、砂、骨材(小石)を練り合わせたものです。コンクリートが途中で分離しないように打設口までの角度を注意して打設。

おこのみ焼きの生地を作るときにも様々なものを入れますが、分離しては美味しくない!そういうことです。ちょっと違うか。。

写真右のおじさんが突っ込んでいるものはバイブレータという振動する機械です。振動でコンクリートを液状化させてコンクリート密度を高めて不要な混入空気を除去、骨材(小石)が均等に分布するようにします。結果、きれいなコンクリートが仕上がるのです。

地下部分はコンクリート打ち放し仕上げ。通常のコンクリートよりさらに綺麗に仕上げなければいけません。
ここで登場するのが・・・


節付きの竹なんです。この竹でツツイていきます。超アナログですがこれが一番の方法であるとは建築業界では周知の事実。現場監督自らツツイていきます。現場監督さんについている若い監督さんも一緒に全周ツツイていきます。
簡単に見える竹ツツキ。下手な人がやると逆に型枠を傷つけて傷がついたりしますので、監督が若い監督に指導しながら竹をツツイていきます。


コンクリートは打設後に十分な期間をもって型枠を外します。工期的に十分な時間が取れない時は、先にコンクリート圧縮試験を行い十分な強度が出ているかを確認して脱型します。
このたびは4週間バッチリとっての脱型となっています。


このコンクリートあなどるなかれ。
一様に同じに見えるコンクリート。実は使う場所によって様々なコンクリートがあります。
超高層等自重が重い建物は当然高強度のコンクリートが使われますし、工期等の理由から早く強度を出したいときは早強コンクリート等、配合により様々に使い分けます。

すでに終わってしまいましたが強度を競うコンクリート甲子園なるものまであるのです!
http://www.jsca.or.jp/vol2/15tec_terms/200506/20050625-2.html

そういや知り合いの現場監督がドーハに転勤になったときに「あんな暑い国速攻でコンクリート固まるのにどうやって打つんだよ。」と言っていました。どうやら朝方、夕方が勝負らしいのですがそれぞれの地域で独自のノウハウがあるんだろうな。