2010年6月24日木曜日

世田谷の住宅 壁

世田谷の住宅の続き。

建方が終わり、壁を張っていきます。ちなみに”貼る”ではなく”張る”といいます。
この壁は構造的に重要な意味を持っています。

大昔の家は大黒柱のある家といって家の中心に大きな柱をでん!と据えて建てる家が多かったし、大黒柱という単語はみなさん知る通り。
しかし現代の一般的住宅の在来工法には大黒柱は存在しません。理由は大きな木を安価で入手することが難しくなったことと、地震に抵抗する基準が上がってきたという理由でしょうか。

地震や台風に対しては壁とか筋交いと呼ばれる斜めの材、そして前回のレポートに記載した金物と呼ばれる木材と木材を接合するものによって抵抗をしています。




よく柱が太くて安心とか細くて不安とか言う事を聞きますが、構造的にはほとんど関係ありません。この壁と筋交いが重要になるのです。

柱の太さと細さであえて関係があるといえば、シロアリ被害に対して太い方がシロアリが食べきれないんじゃないかという点だけです。
しかし、そもそもシロアリが木材に到達できないように地面から木材の土台高さを高くすることで基本的に設計上配慮します。

この重要な壁、構造用合板と呼ばれるものを窓以外の部分で使用します。
工事監理上では構造用合板の種類の確認ときちんと柱と梁に取り付けてあるか、釘の間隔を確認していきます。せっかくの抵抗する壁も釘の間隔が不適切であれば、当然有効に働きません。経験上では結構この釘打ち間隔の不適が多いのです。

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