2010年6月10日木曜日

世田谷の住宅 建方2

建方の続き。
建方の途中は構造的に不安定な状態です。仮設の筋交い(斜め材)を入れて建方途中の地震等に注意します。建方は日曜日を挟んで完了したのですが、実際に震度3の地震がおきました。

監理項目として金物の検査を行います。


現在の建築基準法では木造の場合、地震や台風等の力がかかった時に柱が土台や梁から抜けるのを防ぐためにをホールダウン金物(引き寄せ金物とも言う)をつけることがほぼ必須となっています。金物に頼らない家というのは魅力的なのですが、現代では構造的・法的・コストなどから金物を使って建てることが一般的になっています。

金物が設計図通りの位置に決まった耐力のものがつけられているかを確認していきます。


屋根は構造用合板24ミリを使用して固め、地震や台風時に受ける力を柱に伝えます。
合板の釘打ち間隔が大事なので間隔も確認をしていきます。


この住宅は4面が住宅に囲まれる東京らしい敷地。リビングは空を捕まえ採光を得るため2階に。1階へはトップライトで階段吹き抜けを介して採光を落とす計画としています。第一種高度地区なので高さは十分に取れないので、天井高をとるために無理やり1階リビング・傾斜屋根の寝室となりがちですが、明るいリビングの精神的な気持ちよさを選択し、リビングに家族が集まるように設計上で誘導しています。階段吹き抜けを使って空間を曖昧につなげながら光を変化させていくことで魅力のある積層を構成し、地下−1階−2階と徐々に空間の明るさからくる広さの感覚をコントロールするのです。


階段がなかなか素敵です。
ちなみに地下は下の写真の状態。コンクリート打ちから4週間後にこのサポート柱を撤去します。




棟上が終わり職人さん一休みです。



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