違法建築と聞いて真っ先に浮かぶのは耐震偽装事件。
大きな社会問題になりました。業界人から見るといろいろな意見や考えはありますが、それはさておき、アメリカのロサンゼルス市のワッツ地区という黒人が多く住むところに有名な違法建築があります。
ワッツタワー(Watts Towers)と呼ばれる鉄塔群です。違法建築物というか違法工作物。いずれにせよ許可されてない建物でした。もちろん設計図もなく構造的に安全な根拠がない(ボルトの使用や溶接もしてないらしい)ために取り壊しの危機にあったのですが、芸術的価値に注目され付近住民の保護活動によってアメリカの歴史建造物に指定されるまでになります。
作者はサイモン・ロディアというイタリア移民です。
建築を学んでないサイモンが見よう見まねで創り上げた鉄塔です。
作った理由が驚きです。
I had in mind to do something big and I did it.
確か建築系の本を読んだときにワッツタワーのことを知り、数年前にアメリカに行ったときにわざわざ見に行きました。治安が悪いところなのでちょっと怖かったです。観光でもあまりオススメしません。
どちらかというとかわいい印象。今考えるとスカイツリーの原型と勝手に想像。
設計図とは複数人数でものを創る時に必要となるものでサイモンのように一人で創り上げるには設計図というものは必要なかったのでしょう。
タワーの下にはガラス瓶や皿などの廃材を使用したデザイン。エコです。
おそらく最初からこのイメージで創り上げていったわけではなく、つくりながらいろいろと全体像をつかんでいったのではないかと思います。
このような手法でもこのような素敵なものが出来るんです。
何よりもサイモンの志というか衝動に心が打たれます。
何よりもサイモンの志というか衝動に心が打たれます。
ちなみにwikipediaはこちら
日本でも有名な市民権を得た?違法建築があります。
高知の沢田マンションです。上記のwikipediaに関連リンクされています。
これは僕は怖くて住めませんが、今でも非常に人気があるマンションらしいです。デザインもいいという人もいますが、僕的には違法建築という反社会的なステータスでしか成り立っていないように思います。
しかし、満足した家に住むってこうゆうことなんだと思います。決して高機能でデザインがよいとかだけではなく、何か俺で無いと住みこなせないよという愛情が生まれるような。
でも法治国家なんでルールはちゃんと守らなくちゃね。
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