以前にテレビを見ていたところ、昔医療で当たり前とされていたことも現代では研究の結果変わってきているそうだ。
例えば、外で膝や肘を擦りむいたとき、以前は消毒をして赤チンを塗ってガーゼが一般的だったけど、現在は水で流して、ラップみたいなもので傷を覆う。が有効だそうだ。
消毒をすると自身の治癒する分泌液をも殺してしまうらしい。ガーゼもその分泌液を吸ってしまうのでNGらしいのだ。(程度にもよるらしい。)
現在計画中の物件で、ある思いがあって正倉院からヒントが得られないかと再度調べたところ、昔習ったこととは間違いだとの記述が。
昔僕たちは正倉院などの校倉造(断面三角形の材の校木を積み重ねた外壁)は湿度が高いときには湿気を吸収して膨張し、積み重ねた部分の隙間がなくなって湿気のある空気を中に入れない。逆に空気が乾燥したときは収縮によって隙間ができ、通気をよくする。だから中の物の保存状態が良かった。なんてことを習ったと思う。
近年の研究では、正倉院くらい大きな建物の屋根荷重を受けた外壁は木材の乾燥収縮ごときで隙間が開くことはないそうだ。
実際に11年に渡る調査で中と外で大きな湿度の変化は見られなかったらしい。
では何故中の物の保存状態が良かったのかというと、杉などの箱に入っていたことが大きなポイントらしい。なんだか。。
自分が正しいと思っている知識は時代によっては変わってくる。
それは感性だって同じだ。建築だけを見ていても時代とは間違った方向に行ってしまう。
読書で哲学をし、新聞やネットで時代を知り、人と接して文化を学び、街で歴史を感じる。
そしてちょっと振り返る。
目まぐるしく変わる時代に敏感に、先見をもって建築に取り組まなければと思う日々です。
2010年7月21日水曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿