2010年10月20日水曜日

DVD

久々にDVDを借りて鑑賞。
タイトルは前から見たかった「火天の城」。
我が故郷の安土に建立されていた幻の名城安土城建設の棟梁、岡部又右衛門を描いた作品です。

話自体は面白かったのですが、又右衛門が書く西洋式の遠近法のスケッチに違和感を感じ、忍者シーンのワイヤーアクションで一気に興醒めしてしまいました。余計なことを。。。
小説が面白そうです。

宣教師のルイス・フロイスは安土城を訪れた際の印象を母国に送っています。
ヨーロッパでも類を見ないほどの巨大で豪華絢爛の城と伝えているほどの巨大建築だったようです。
諸説ありますが、本能寺の変後に息子が放火をして消失したとか。わずか3年しかこの世になかった城です。

城ほどの巨大建築を木造建築で建てる事は現代ではありません。
軍事目的の城は当時鉄筋コンクリートが日本にあれば間違いなく鉄筋コンクリートで建てられていたでしょう。

火災や耐久性の問題から木造から鉄筋コンクリートに建物が変わり、現代に至るのですが木造建築だから出来た様式美、日本人の心の中に建物はやはり木造で。という心はあるように思います。

日本の近代の建築教育は実は木造建築に関してはほとんどなく、鉄筋コンクリートと鉄骨が主体で一級建築士の試験においても木造が問われる事はほとんど皆無です。

しかし、木が好きという心は皆の中にくすぶっていて、現在木造で大規模建物を造る試みは始まっています。防火性能や構造性能が技術で向上してきた事、国策で始めた杉の植林の伐採期が来た事にも理由があります。
これからの時代は日本建築の原点回帰、木造建築です。

また、一時期の森林破壊からよく思われていなかった木材伐採。自分が家を建てる時は立派な木がいいです。と矛盾した意見をよく聞きますが、国内や多くの輸入木材においては伐採・植林のサイクルシステムが出来てきた事も安心材料です。

50年から100年後の未来日本にはビジネスマンの城、オフィスビルが木造で建てられる想像もしていない都市になっているかも?

0 件のコメント:

コメントを投稿