2010年7月7日水曜日

世田谷の住宅 内装

世田谷の住宅、内装を決定するための打ち合わせです。

建物を建てる際の内装を決定する段階は2段回あります。

設計時と施工途中の2回です。

設計時には「ここはタイル、ここは石膏ボードで塗装」等の内装材の材料決定とグレードの決定をして、施工中に色などを決定していきます。

住宅の場合は、設計時に明確に品名などを指定することが一般的ですが、この世田谷の住宅はローコストにするために、ものによって、あえてグレードを決定せずに工事業者に見積りをしてもらっています。

工務店の得意とする価格で提供できる範囲のもので選びます。
そうすることで全体の空間構成とデザインは維持しながらも全体的なコストを下げることに寄与します。

床は無垢のチークで!と行きたいところですが合板です。

風呂場のデザインタイル。これモザイクにみえるけど一枚タイルで安いんです。

キッチン周りの提案です。


話は脱線しますが、世田谷の住宅ではローコストにするための知恵の幾つかとして、

・相見積もり(これは当然ですが・・)
・構造材を見せない(綺麗に見せるための手間削減)
・絶対数量の見直し。
・既製品を駆使する。
・設備や材料に設計時からこだわるのではなく、工務店さんが安く提供できるもので判断する。
・一部分離発注→専門業者への直接発注をする。(このたびは地下スタジオがあるので、空調換気工事の金額が大きく分離発注することで安く出来た。)

などが挙げられます。

コストを安くしながら美しいものを創る、ということは検討などのお金には換算できづらい時間が多く必要ですが、建築好き者が集まっている建築業界。安かろう悪かろうにならないように知恵を出し合い、施主・設計者・施工者のコミュニケーションを大事にして前進します。

建築は安く出来た!といえど大金。慎重に検討と後々のメンテナンスや問題発生時なども考慮して考えなければいけません。

ローコストでつくるということは、よほどの手間と知恵が必要なのです。
材料に目が行きがちですが、空間構成とバランスが大切。
良い材料を使っても空間に面白みがなければ残念なものになってしまいます。

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