2010年7月17日土曜日

世田谷の住宅 設備

世田谷の住宅、設備に関する監理。

設備とは電気設備、給排水設備、空調換気設備に大別されます。

いずれもビル物などの規模が中くらいから大きな建物については、電気屋さんや給排水屋さんが設計図を元に施工図というものを作成して設計者の承認を得て工事にとりかかります。

しかし一般的に住宅規模では施工図が造られることはありませんが、このたびの現場では天井裏や床下の余裕のある空間が少ないため、配管や配線スペースを事前検討するために施工図を作成して事前検討を繰り返しての工事としています。
また、施工図を作成して残すということは数年後の設備機器の追加などを容易に出来るメリットもあります。

というのも鉄筋コンクリートや鉄骨造と違い、木造は柱や梁に簡単に穴が開けられます。構造的な欠陥が出ないように、事前に配管や配線ルートと穴を空けていいとこ悪いとこ、天井裏の確保のための天井高の微妙な調整などを検討、マスの位置の検討などをします。







設備は工事自体は短いものの、工事最初の配管配線から最後の器具の設置まで、全体工程から見ると長く長期的なものであり、床や壁などを隠蔽した後の不具合は原因発見にかかる時間と手直しに多大な時間を要します。
変なとこに穴を空けていないか、排水管の勾配はしっかりとられているか、詰まりやすい構造になっていないかなどを確認していきます。
工事進捗に合わせ、随時監理する必要があります。

用語

建築に関する用語はカッコいい横文字が多い。

鉄筋コンクリート造では

・ジャンカ!
・コールドジョイント!
・エフロレッセンス!

トランスフォーマーに出てきそうな名前ですが、これらは残念ながらすべて欠陥の名前です。

鉄骨の溶接に関する言葉では

・ブローホール!
・オーバーラップ!
・アンダーカット!
・ポロシティ!
・ラメラテア!

どこぞやの走り屋のチーム名みたいですが、これらも残念ながらすべて欠陥の名前です。

木造は昔から日本にある工法なのであまり横文字がありません。

言葉のあまりのカッコよさに、監理時に欠陥を指摘するとき言ってて自分に酔ってします。。

横文字とは関係ありませんが、以前にエアコンを買いに家電量販店に行った際にエアコンの能力の目安が畳数で表されていたのですが、

・鉄筋造〇〇畳、鉄骨造〇〇畳、木造〇〇畳

鉄筋造て。。コンクリートは無いのでしょうか?かなりの欠陥。一度見てみたいです。
職業柄ツッコミたいところでした。

2010年7月12日月曜日

結婚式

先週の土曜日に友人の結婚式に出席するために休みを頂いて大分に行ってきました。

素敵な結婚式場での結婚式。


若き日に色々と語り合った友人なので感動も一入(ひとしお)です。

ちなみに今でも若いと思ってますけど。。



住宅を設計するときは常に家族が楽しく気持よく生活している姿を想像しながら設計、住宅以外の建物を設計するときも使う人が笑顔で使っていることを想像しながら設計するけど、人生は喜怒哀楽の連続です。

建築で創りだす空間は人の人生に大きく影響します。
設計によって良い影響を与え、素晴らしい人生が送れる空間を創り出せると信じていますし、設計者が永遠に追求する普遍のテーマなんだと思います。

でも最終的にその空間が本当にいい空間として心に残るかどうかは本人の努力と工夫次第とも思っています。

生きている限り必ず様々な空間と共に生きていきます。
平凡な空間やとんでもない空間であっても、本人次第で良い思い出の空間になるはずです。

これから二人の新しい生活。

どこでもいつでも二人の素敵な空間が作れるように幸あれ!

2010年7月9日金曜日

スカイツリー

昨日広島から友人が東京に家族で旅行に来ていたため、合流。
彼らが昔押上に住んでいたこともあって、気になるのはやはりスカイツリーのことみたい。

ということでご一緒にスカイツリー見学に行ってきました。



僕にとっては2度目のスカイツリー見学。実はあまり興味がなかったりする。
美しさで言えば東京タワーの方が美しいと思っていますが、技術の粋を結集させたタワーであることは間違いない。

下の現在高さ表示では398メートルでした。

見学者も多く、近くに見学広場なるものが設置されていたのでいざソコへ。

広場と言っても、12m×8m程度の小さい広場で自動販売機しかおいていない。。
線路に向かってフェンスが張られている程度の寂しいところです。

そのフェンスにスカイツリーの完成予想の絵と技術の一部紹介パネルが貼られているのだが、この完成予想の絵の裏にスカイツリーを模したと思われるミニスカイツリーに誰も気づいていない様子。意図的に作ったのか、たまたまそうなったのかわからないけどそんなものがあった。頂部には安全マークのミドリ十字。
写真を撮り忘れたので簡単なイラストで・・


もっと完成予想図のパネルが大きかったかもしれません。
いずれにせよパネルの裏であり存在が消されています。

このミニスカイツリー。制作者が遊びでしたのか、発注元がそう指示したのかはわかりませんが、美的センスは別にしてこのようなものは大好き。みんなに気づかれなくてもひっそりと立ってる。制作者の満足した顔が浮かびます。

建築設計という仕事をさせてもらって、みんなが気づかないところ、普通に見えるけど一つ一つ思いを持って楽しそうに仕事をしている人たちがいることを知り、ものを見るときに制作者の感情を勝手に想像して感動することが多くなりました。

一見バカバカしくも思いますが、こんなところにも技術屋が思いを込めて作ったものを見れて幸せでした。

2010年7月7日水曜日

世田谷の住宅 内装

世田谷の住宅、内装を決定するための打ち合わせです。

建物を建てる際の内装を決定する段階は2段回あります。

設計時と施工途中の2回です。

設計時には「ここはタイル、ここは石膏ボードで塗装」等の内装材の材料決定とグレードの決定をして、施工中に色などを決定していきます。

住宅の場合は、設計時に明確に品名などを指定することが一般的ですが、この世田谷の住宅はローコストにするために、ものによって、あえてグレードを決定せずに工事業者に見積りをしてもらっています。

工務店の得意とする価格で提供できる範囲のもので選びます。
そうすることで全体の空間構成とデザインは維持しながらも全体的なコストを下げることに寄与します。

床は無垢のチークで!と行きたいところですが合板です。

風呂場のデザインタイル。これモザイクにみえるけど一枚タイルで安いんです。

キッチン周りの提案です。


話は脱線しますが、世田谷の住宅ではローコストにするための知恵の幾つかとして、

・相見積もり(これは当然ですが・・)
・構造材を見せない(綺麗に見せるための手間削減)
・絶対数量の見直し。
・既製品を駆使する。
・設備や材料に設計時からこだわるのではなく、工務店さんが安く提供できるもので判断する。
・一部分離発注→専門業者への直接発注をする。(このたびは地下スタジオがあるので、空調換気工事の金額が大きく分離発注することで安く出来た。)

などが挙げられます。

コストを安くしながら美しいものを創る、ということは検討などのお金には換算できづらい時間が多く必要ですが、建築好き者が集まっている建築業界。安かろう悪かろうにならないように知恵を出し合い、施主・設計者・施工者のコミュニケーションを大事にして前進します。

建築は安く出来た!といえど大金。慎重に検討と後々のメンテナンスや問題発生時なども考慮して考えなければいけません。

ローコストでつくるということは、よほどの手間と知恵が必要なのです。
材料に目が行きがちですが、空間構成とバランスが大切。
良い材料を使っても空間に面白みがなければ残念なものになってしまいます。

2010年7月2日金曜日

違法建築

違法建築と聞いて真っ先に浮かぶのは耐震偽装事件。
大きな社会問題になりました。業界人から見るといろいろな意見や考えはありますが、それはさておき、アメリカのロサンゼルス市のワッツ地区という黒人が多く住むところに有名な違法建築があります。

ワッツタワー(Watts Towers)と呼ばれる鉄塔群です。違法建築物というか違法工作物。いずれにせよ許可されてない建物でした。もちろん設計図もなく構造的に安全な根拠がない(ボルトの使用や溶接もしてないらしい)ために取り壊しの危機にあったのですが、芸術的価値に注目され付近住民の保護活動によってアメリカの歴史建造物に指定されるまでになります。

作者はサイモン・ロディアというイタリア移民です。
建築を学んでないサイモンが見よう見まねで創り上げた鉄塔です。
作った理由が驚きです。
I had in mind to do something big and I did it.



確か建築系の本を読んだときにワッツタワーのことを知り、数年前にアメリカに行ったときにわざわざ見に行きました。治安が悪いところなのでちょっと怖かったです。観光でもあまりオススメしません。
どちらかというとかわいい印象。今考えるとスカイツリーの原型と勝手に想像。

設計図とは複数人数でものを創る時に必要となるものでサイモンのように一人で創り上げるには設計図というものは必要なかったのでしょう。

タワーの下にはガラス瓶や皿などの廃材を使用したデザイン。エコです。


おそらく最初からこのイメージで創り上げていったわけではなく、つくりながらいろいろと全体像をつかんでいったのではないかと思います。
このような手法でもこのような素敵なものが出来るんです。
何よりもサイモンの志というか衝動に心が打たれます。

ちなみにwikipediaはこちら


日本でも有名な市民権を得た?違法建築があります。
高知の沢田マンションです。上記のwikipediaに関連リンクされています。

これは僕は怖くて住めませんが、今でも非常に人気があるマンションらしいです。デザインもいいという人もいますが、僕的には違法建築という反社会的なステータスでしか成り立っていないように思います。
しかし、満足した家に住むってこうゆうことなんだと思います。決して高機能でデザインがよいとかだけではなく、何か俺で無いと住みこなせないよという愛情が生まれるような。

でも法治国家なんでルールはちゃんと守らなくちゃね。

2010年7月1日木曜日

世田谷の住宅 断熱材

世田谷の住宅、断熱材の工事に入ります。


ここでは断熱材の種類や厚さ、性能が設計図と整合されているかの確認をします。
今回は一般的なグラスウールを使用しています。日本の世で建物で一番使われている断熱材です。

家づくりのサイトではグラスウールに対する性能に過剰なほど賛否両論ですが、コストと性能を考えれば非常に優れたパフォーマンスを持っていると思っています。

後日の施工状況が下の写真。


断熱材の表面に見えるフィルムは水蒸気を入れないための防湿フィルム。
壁内結露を抑えるためのものです。

壁内結露を起こすと断熱性能が落ちる、カビ等が発生する確率が高くなるので慎重な施工が求められます。施工状況なども慎重に確認していきます。



上の写真は1階の様子。まだ途中です。
写真左に写っている白い物体は一階の床の裏に貼られている断熱材です。

そして一階の階段前からのショット。
コンパクトながらも広い空間を感じれるようになっています。




話変わって旗竿地のこの敷地。旗竿地って何ですか?との問に下記の図です。


旗と竿のような敷地だから旗竿地。
旗竿地で4方を建物に囲まれている場合、土地が十分に広ければ問題ないのですが、広さに余裕がなく敷地一杯に建物を建てる必要がある時は、トップライトと吹き抜けを利用して採光を入れる工夫などをする必要があります。